義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法に基づく教材費の国庫負担金の取扱いについて

文初財第二六九号
昭和五三年一〇月五日

各都道府県教育委員会あて

文部省初等中等教育局長通達


義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法に基づく教材費の国庫負担金の取扱いについて

このたび、別途昭和五三年一〇月四日付け文初財第三〇七号による通達のとおり「義務教育費国庫負担法に基く教材費の国庫負担の限度額算出の基礎となる額を定める政令」及び「公立養護学校整備特別措置法施行令」がそれぞれ一部改正されましたが、義務教育費国庫負担法第三条の規定に基づく義務教育諸学校における教育の教材に要する経費に係る国庫負担金(以下「教材費国庫負担金」という。)及び公立養護学校整備特別措置法第六条の規定に基づく公立養護学校の小学部及び中学部における教育の教材に要する経費に係る国庫負担金(以下「養護学校教材費国庫負担金」という。)の昭和五三年度以降の取扱いについては、左記により処理することとします。

なお、従来、本件国庫負担金の取扱いについては、昭和四二年八月三一日付け文初財第三七一号、昭和四八年八月三〇日付け文初財第四一〇号及び昭和五〇年五月二一日付け文初財第三二八号によることとしてきましたが、今後、その取扱いは、この通達によることになりますので申し添えます。

おつて、貴管下の各市町村関係機関に対してこのことを通知し、改正の趣旨を周知させるとともに、その取扱いについて遺憾のないよう配慮願います。

一 教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金について

教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金の負担限度基礎額等

ア 教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金は、都道府県及び市町村(特別区及び市町村組合を含む。以下同じ。)に対して、その設置する義務教育諸学校及び養護学校における教材に要する経費の二分の一(沖縄県及び沖縄県の市町村については、沖縄振興開発特別措置法(昭和四六年法律第一三一号)第五条第一項及び別表並びに、沖縄振興開発特別措置法施行令(昭和四七年政令第一八五号)第二条第一項及び別表第一に基づき一〇分の七・五)を国が負担するものであること。

イ 各地方公共団体に交付する教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金の額は、当該地方公共団体の設置する義務教育諸学校及び養護学校について、各学校ごとに当該学校の種類等に応じて定められた一学級当たりの額に、在籍児童・生徒数を基礎として公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律(昭和五五年法律第五七号)第一条の規定による改正前の公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(昭和三三年法律第一一六号)第三条(公立の小学校又は中学校の同学年の児童又は生徒で編制する学級にあつては、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律施行令の一部を改正する政令(昭和五五年政令第一三二号)附則第三項)の規定により算定した標準学級数を学校規模に応じて補正した数及び同条の規定により算定した特殊学級に係る標準学級数(特殊学級に係る標準学級数の算定に当たつては、学校教育法(昭和二二年法律第二六号)第七五条第一項に規定する児童又は生徒の心身の故障の種類に応じて行うものとすること。)をそれぞれ乗じて得た額(以下「負担限度基礎額」という。)の合計額の二分の一(沖縄県及び沖縄県の市町村については一〇分の七・五)を限度とすること。したがつて、各地方公共団体において教材に要した経費の額が上記合計額を下回る場合は、国は当該教材に要した経費の額の二分の一(沖縄県及び沖縄県の市町村にあつては一〇分の七・五)の額を負担するものであること。

ウ イで各学校ごとの額を算定する場合において、昭和四八年五月二日以降に新たに設置された学校については、教材の速やかな整備を図るため、設置後五年間に限り、イの一学級当たりの額に、当該学校の種類等に応じて定められた額を加算すること。

ただし、次の((ア))〜((ウ))の学校は、新設校加算の対象とならないこと。

((ア)) 統合により設置された学校

((イ)) 分校を本校から独立させることにより設置された学校

((ウ)) ((ア))及び((イ))以外の場合において、通学区域の変更等のため同時に廃止及び新たな学校としての設置の手続がとられた学校で当該廃止された学校において使用されていた教材の全部又はこれに準ずる相当部分を引き継いで使用させることが適当と認められる学校

エ ウの適用を受けた学校について、昭和五八年度以降で、かつ、当該学校がウの適用を受けた最終の年度の翌年度から五年度目の年度までの間は、イにより各学校ごとの額を算定する場合には、「義務教育費国庫負担法に基く教材費の国庫負担の限度額算出の基礎となる額を定める政令及び公立養護学校整備特別措置法施行令に基づく文部大臣の定めについて」(昭和四八年八月二四日文部大臣裁定。以下「文部大臣の定め」という。)の記二又は記三の規定により、イの一学級当たりの額から当該学校の種類等に応じて定められた額を減額すること。

オ 教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金の負担限度基礎額の算出の基礎となる当該年度の五月一日現在の児童・生徒の数及び特殊学級の児童・生徒の数は、当該年度の学校基本調査(指定統計第一三号)の児童・生徒の数によること。

カ 教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金の算定に当たつては、本校及び分校は、それぞれ一の学校とみなすこと

キ 養護学校が肢体不自由の児童・生徒、精神薄弱の児童・生徒又は身体虚弱その他肢体不自由及び精神薄弱以外の心身の故障がある児童・生徒の二以上を就学させるものであるときは、養護学校教材費国庫負担金の負担限度基礎額の算定に当たつては、当該児童・生徒の区分ごとに一の学校とみなすこと。

二 教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金の対象となる教材の範囲

(一) 教材費国庫負担金及び養護学校教材費国庫負担金(以下「国庫負担金」という。)の補助の対象となる教材の品目は、おおむね「教材基準」(昭和五三年七月七日付け文初財第二六九号及び昭和五四年六月二一日付け文初財第二五一号で通知した教材基準)に掲げた品目とすること。

また、クラブ活動の実施に必要な教材については、クラブ活動の性格上「教材基準」に掲げられていないものについても、国庫負担金の補助対象とすること。

(二) 学校図書館の図書については、おおむね昭和三三年政令第一一一号による改正前の学校図書館法施行令第一条の規定により定められていた学校図書館における図書基準(以下「図書基準」という。)に掲げられた図書について、国庫負担金の補助対象とすること。

(三) 特殊教育諸学校にあつては、重複障害に対する教育などの観点から、必要に応じ、当該特殊教育諸学校以外の他の種類の学校の「教材基準」に掲げた品目についても国庫負担金の補助対象とすること。なお、小学校及び中学校の特殊学級の教材についてもこれに準じて取扱うことができること。

(四) 国庫負担金の補助対象となる教材の数量は、「教材基準」に掲げた数量及び「図書基準」に掲げた冊数を標準とすること。したがつて、各学校において必要と認める場合には、「教材基準」及び「図書基準」の数量について、ある程度弾力的に取り扱つて差し支えないこと。

三 「教材基準」の改訂の趣旨

(一) 義務教育諸学校及び養護学校において必要とされる教材については、その教材整備に当たつてのよるべき基準として改訂前「教材基準」を設定し、これに準拠して教材の充足及び更新を行う方針の下に、昭和四二年度からの一〇か年計画によりその整備を図つてきた。

今回、同計画が昭和五一年度をもつて終了し、また昭和五二年度に小学校及び中学校の学習指導要領が改訂されたこと等に伴い、改訂後の学習指導要領の内容を実施する場合、標準的に必要と考えられる教材の品目及び数量とする等の観点から改訂前の「教材基準」を改訂し、昭和五三年度を初年度とする新たな一〇か年の年次計画により教材整備の一層の促進を図ることとしたものである。

(二) 改訂後の「教材基準」は、改訂前の「教材基準」が基礎的に必要とされる品目及び数量を掲げるものであるのに対し、標準的に必要と考えられる品目及び数量を掲げたものであり、各学校における具体的な教育方法に応じて、改訂後の「教材基準」に掲げた品目の中から必要に応じて整備できるようにしたものであること。

(三) 中学校及び特殊教育諸学校の中学部の技術・家庭に係る教材については、従来、中学校産業教育設備整備費補助金及び特殊教育設備整備費中、中学部技術家庭科設備をもって補助を行ってきたが、昭和五四年度からは、国庫負担金で整備することとし、新たに技術・家庭に係る教材を「教材基準」に追加するとともに、昭和五四年度を初年度とする九か年の年次計画によりその整備を図ることとしたものである。

四 改訂後の「教材基準」の内容

(一) 学習指導要領の内容を実施する場合標準的に必要と考えられる教材の品目及び数量を掲げたこと。

(二) 新たに教室を増設しなければ整備出来ないような教材及び原則として学校教育設備整備費等補助金中理科教育等設備整備費及び特殊教育設備整備費の補助対象となる教材並びに学校において備えるべき教材の基準になじまない次に掲げるものについては、これらを基準から除外したこと。

@ 「図書基準」による図書

A 耐用年数が三年未満のもの

B 個人用そろばん、計算尺、辞書等児童生徒の保護者が負担することを相当とするもの

(三) 小学校及び中学校については、学校規模の大小による段階に応じて教材の品目及び数量を設定し、数量については、学校規模を六段階に区分し、それぞれの段階ごとに必要と考えられる数量を定めたこと。

五 教材の整備充実に際しての留意事項

(一) 教材の整備充実を行うに当たっては、各学校について「教材基準」に掲げられた各教科ごとの品目及び数量の充足状況を調査確認し、不足する教材についてはその必要度、緊急度、使用ひん度等を考慮の上、計画的にその充実を図るよう努めること。

この場合においては、あらかじめ教材整備の年次計画を作成しておくことが望ましいこと。

(二) 教材の整備に当たっては、「教材基準」に掲げた各種の教材の整備に著しい不均衡を生じないように配慮すること。また、整備した教材が遊休化してしまうといった状態が生ずることのないよう当該学校内の使用体制を十分考慮の上整備すること。

(三) 国庫負担金により購入した教材については教材設備台帳を整備し、これに品名、数量、購入年月日、廃棄処分の年月日及び理由等必要な事項を記入し、また、これらが他の負担金、補助金その他の経費により購入された教材と混同されないようにする等、その維持管理について適正を期すること。

(四) 国庫負担金で購入した教材を廃棄処分にする場合は、取得価格が一個又は一組五〇〇、〇〇〇円以上の経費については、下表に定める処分制限期間内は文部大臣の承認を必要とすること。


処分制限財産の名称等

処分制限期間

施設・設備名

財産名

構造・規格等

教材用設備

機械・器具

据え付けを要するもの

一〇年

据え付けを要しないもの

八年

  

模型

  

六年

なお、既に整備してある教材が使用不能となった場合や、使用不能になっていないが、その内容が実態に即しなくなっている等の理由により教育指導上これを使用することが妥当でないと判断される場合には、適宜その廃棄処分を行い、新たにこれに代る教材を整備する等常に有効な教材として活用出来るよう教材の適正な管理を行う必要があること。

(五) 共通教材の「録音関係機器」及び「テレビ関係機器」の数量は、備考欄に掲げた品目ごとの数量の計を示すものであること。

(六) 共通教材の「一六ミリフイルム」については、その効果的な利用を図る見地から、学校が購入した「一六ミリフイルム」の管理を当該学校の最寄の視聴覚ライブラリーに委託し、各学校が共同で利用できるようにすること。

この場合、教育委員会、学校、視聴覚ライブラリー等の関係者から成る委員会等を設置するなどして、計画的、総合的に整備し、効果的活用が図られるよう配慮すること。

なお、視聴覚ライブラリー未設置の市町村にあっては、視聴覚ライブラリーが設置されるまでの間、公立図書館、教育センター等で集中管理するなどその方法に工夫を凝らすことが望まれること。

(七) 共通教材の「スライド」、「レコード」、「トランスペアレンシー」、「八ミリフイルム」、「一六ミリフイルム」、「録音テープ」及び「ビデオテープ」については、理科の教材を含めて取り扱うこと。

(八) 共通教材の「スライド」、「トランスペアレンシー」は最小の売買単位をもって一とすること。ただし、分冊になっている等のため更に細分することが可能なものにあっては、細分することが出来る最小の単位をもって一とすること。

(九) 外国語の「録音機」は、専ら外国語を担当する教員が使用するものであること。

六 教材予算の計上について

教材に要する経費の地方負担分については、地方交付税法における小学校費、中学校費及び特殊教育諸学校費の基準財政需要額の算定基礎となる単位費用の算定においても国庫負担金に見合う額を積算してあるので、地方公共団体においては、教材に要する経費を少なくとも負担限度基礎額まで予算化するよう特に留意すること。

なお、「教材基準」から除外されている教材用消耗品についても、基準財政需要額の算定基礎となる単位費用の算定において積算されていること。

(以下略)

別紙様式 〔略〕


【文部科学省ホームページ 告示・通達コーナーより】